ブドウの開花 ~“リアルな体験”の価値~

2020.06.14

長野県も梅雨入りし、畑ではブドウが開花を迎えようとしています。この時期、ブドウの新梢はもっとも旺盛に伸び、雑草もみるみる伸びてきます。ブドウは開花からほぼ100日で収穫を迎えるのですが、これから3か月余りの畑の管理、そして天候が、その年のワインの質を左右します。ワイナリーのスタッフは既に真っ黒に日焼けして、元気に畑仕事に励んでいます。昨年の台風被害、今般の新型コロナウイルス感染症拡大と、辛い状況が続きますが、2020年は特によいヴィンテージを期待したいものです。

私の働き方に関しては、このところオンラインでの会議やミーティングが増えてきました。移動がなくて時間を有効に使えるので、これは新型コロナウイルスが収束したあとも残ってほしいことです。
また、先日は「オンラインワイナリーツアー」についての打ち合わせをオンラインで行いました。ワイナリーツアーの参加者には事前にワインを自宅までお送りして、私がワイナリーを案内する様子を各々自宅で画面越しに見ながら、ヴィラデストのワインを楽しんでいただくというものです。このように、これからはイベントも多様化していくのではないでしょうか。

新しい技術の利点は充分に活かして効率化したいものですが、一方では、効率化によって自由になる時間を利用して、“リアルな体験”をすることの価値も見直されるのではないかと思います。
私たちヴィラデストワイナリーも、美しい景色を眺めながらおいしい料理とワインを楽しんでいただける、また、非日常的で心からリラックスできる、オンラインだけでなく“わざわざ時間をかけて行く価値のある場所”であり続けられるよう、努力をしていきたいと考えています。