2025年の収穫、仕込が(ほぼ)終了しました
2025.10.13
2025年の収穫及び仕込が(ほぼ)終了しました、残るは少量のカベルネフランとカベルネソービニヨンです。
これまでお伝えしているように、今年の夏は過去最高の暑さ、また非常に雨が少ない夏になりました。その影響で、ブドウの熟度が上がるのが早く、ヴィラデストとしては異例の9月あたまからの収穫開始になりました。しかし、その後、曇りの日が多く、雨もそれなりに降ったので、最終的には糖度はほどよく高く、酸は落ちすぎず、病気の発生は少なく、とてもいい状態のブドウが収穫できた良年になりました。
収穫終了といっても、ワイナリーの中では、まだ発酵は続いていますし、樽の管理や赤ワインのプレス、グラッパの蒸留などの作業も残っていますので、この素晴らしいブドウのポテンシャルをしっかりと抽きだしたワインに仕上げられるように、スタッフ一同作業に当たっています。


また、今年は100名をこえるボランティア、アルバイトの方に収穫をお手伝いいただきました。お陰様で12ヘクタールの畑でスムーズに収穫を進めることができました。
本当にありがとうございました。
今年はブドウが健全であることもあり、例年以上に収穫を楽しんでいただけたように思います。収穫の合間には工場で発酵の様子を見学していただいたりなどして、2025ヴィンテージのリリースが楽しみ、という声をたくさんいただきました。また、市内でワインブドウ生産者やワイナリーが増えたこともあり、収穫ボランティアついでにワイナリー巡りを楽しむ人もたくさんいらっしゃいました。

また、ヴィラデストでは、赤ワインの搾りかすを原料として、蒸留酒(商品名:「ヴィナッチャ」。イタリアでは“グラッパ”と呼ばれるブランデーの一種)をつくっています。赤ワインは果皮や種を漬け込んで発酵をし、発酵が終了すると搾って果皮とワインを分離します。その分離した果皮に熱を加えてつくるのが「ヴィナッチャ」です。
日本ではほとんど製造されていないこともあり、私自身、2007年にイタリア・ピエモンテの名門「ベルタ蒸留所」で研修し、蒸留器の構造や蒸留のノウハウを学んできました。赤ワインを搾って、すぐにヴィナッチャの蒸留にとりかかると、ワイナリーには甘い干しブドウのような香りが漂い、いよいよ今年の仕込みシーズンも終盤戦だなと感じています。
